色彩調和を利用したテクニック
色相・トーンを中心とした方法以外にも、配色には様々な方法があります。
配色の基本は色彩の調和をはかることですが、学者たちの研究により、私たちが見て美しいと思える色彩調和の法則があると言うことが分かっています。
その法則を知り、上手に活用できるようにしましょう。
▷色彩調和から考える配色2
ナチュラルハーモニー
隣接・類似の色相で、黄色に近い色を明るく・青紫に近い色を暗くする配色です。
自然界の色の見え方は、人の目になじみやすいハーモニーを生むという理論の元の配色で、違和感なくナチュラルな印象を与えます。
コンプレックスハーモニー
ナチュラルハーモニーと逆に、黄色に近い色を暗く・青紫に近い色を明るくする配色です。
自然界の色の見え方に逆らう形になりますので、複雑で個性的な印象を与える配色になります。
ビコロール
高彩度で対照的な色同士や、高彩度色と無彩色など、対照的な2色を組み合わせた配色です。
メリハリ・コントラストのある強い印象の配色になります。
トリコロール
色相やトーンが対照的な3色を使用した配色です。
メリハリがあり目立つ印象になりやすく、フランス国旗の配色は典型的なトリコロールと言えます。
グラデーション
色彩を段階的に変化させる多色配色です。
図の上は同じトーンで色相を1ずつ変化させたもの、下は同じ色相でトーンを変化させたもので、どちらも色が少しずつ段階的に変わっているように見えます。
流れがあり、様々な色で表現できる配色方法です。
アクセント配色
強調性の強い色を小面積で置き、アクセントをつける配色です。
ベースの色が似ていても、全体の印象を引き締めたり・変化をつけることが出来る配色です。
アクセントとなる色を使用する面積が小さいほど、効果を発揮します。
☆豆知識 〜ナチュラルハーモニーとは〜
ここで言うナチュラルとは、木(茶)と緑の組み合わせ…というような事ではなく、自然界の色の見え方を指します。
例えば1枚の緑の葉っぱがあるとして、太陽の光を浴びている面はより明るく黄緑色に見え、影となっている面は暗く深緑に近い色に見えますよね。
これと同じように、明るい方の色は黄みに寄せ、暗い方の色は青みに寄せることで、自然界に近いナチュラルな配色になるということです。
コンプレックスハーモニーはこの逆なので、なじみのない印象になると言えます。
Point
配色の基本は色彩の調和をはかることですが、学者たちの研究により、私たちが見て美しいと思える色彩調和の法則があると言うことが分かっています。
それらを利用した配色を、色彩調和から考える配色と言い
後半では「ナチュラルハーモニー」「コンプレックスハーモニー」「ビコロール」「トリコロール」「グラデーション」「アクセント」の6種類を紹介。
前半はこちらから、色彩調和を利用して配色のテクニックを磨きましょう。